Category: 北欧からのものがたり

スウェーデンの父の日は、家族で温もりを感じるひととき


スウェーデンの父の日は、家族で温もりを感じるひととき

父の日といえば6月。ですが、スウェーデンの父の日は、なんと11月にお祝いされます。その由来と過ごし方をご紹介します。

スウェーデンでは毎年11月の第2日曜日に父の日が祝われ、2024年は11月10日がその日にあたります。1940年代に始まったスウェーデンの父の日は、母の日と季節をずらすために6月から11月へと移動しました。寒さが増す晩秋のこの時期は、家族で暖かいひとときを過ごすのにぴったりです。

anders with moz soft toys

スウェーデンの父の日は、華やかな商業イベントというより、家族が集まり、静かに感謝を表す日です。子供たちはお父さんにカードや小さな贈り物を渡し、家庭で一緒に食事を楽しむことが多いです。手料理や外食を囲むひとときは、家族が日常を忘れ、温かな絆を再確認する大切な機会となっています。

また、スウェーデンならではの価値観「ラグム(lagom)」(ちょうど良いバランス)を意識し、過度に飾らずとも心が伝わるシンプルな父の日が大切にされています。こうして静かに家族で過ごす秋のひとときは、親子の絆を深める温かい時間です。この季節、mozと一緒に、日常にちょっとした温もりを添えてみませんか?

moz soft toy brown

スウェーデン風マッドケーキの日


スウェーデン風マッドケーキの日

11月7日はスウェーデンのクラッカカの日!スウェーデンのクラッカカ(Kladdkaka)は、濃厚でしっとりとしたチョコレートケーキです。クラッカカの日には、ぜひこの美味しいレシピでお祝いしてみましょう!

クラッカカの誕生秘話と現代文化

クラッカカは1940年代に、ベーキングパウダーを使わずに焼いたケーキが「しっとり感」として意外な美味しさを生んだことで誕生したとされます。失敗から生まれたこのユニークな食感が評判となり、スウェーデン全土で広まりました。

現在では、11月7日の「クラッカカの日」に家庭やカフェで楽しまれ、作りやすさと濃厚な味わいから愛され続けています。生クリームやアイスクリームを添えて食べるのも一般的で、このシンプルなスイーツはスウェーデンの定番デザートとなっています。

Wipping Ingrediences Mud Cake

クラッカカのレシピ

クラッカカは「仕上がりがゆるめ」でもおいしい、失敗しにくいケーキです。焼きたても冷蔵庫で一晩冷やした後もどちらも楽しめるので、ぜひ両方試して、好みの食感を見つけてください!

準備するもの

– 20~30cmの円形の型
– 片手鍋
– ゴムベラ

材料

– バター 100g
– 卵 2個
– 小麦粉 80g
– 砂糖 260g
– ココアパウダー 大さじ4

– バニラシュガー 小さじ2
(orバニラエッセンス 適量)

作り方

  1. オーブンを150℃に予熱します。
  2. 直径20〜30cmの円形の型にバターを塗って準備します。
  3. 鍋にバターを入れ、弱火で溶かします。
  4. バターが溶けたら、残りの材料を加え、なめらかなチョコレート生地になるまで混ぜます。
  5. 生地を型に流し入れます。生地は薄めで大丈夫ですので、型いっぱいにしなくても心配ありません。
  6. オーブンに入れ、30~35分ほど焼きます。焼き上がったら少し冷ましてから切り分けましょう。

焼きたてはスプーンですくうように食べることになるかもしれませんが、それでOK!このケーキは見た目が多少「泥状」でも、味は抜群です。

Ingrediences Mud Cake

スウェーデンの「諸聖人の日」


スウェーデンの「諸聖人の日」

諸聖人の日(Alla helgonas dag)は、穏やかな愛と平安に満ちたひとときです。亡くなった大切な人々を偲び、追悼の気持ちを込めてお祝いします。この日には、墓地や追悼の森が無数の明かりとキャンドルで美しく照らされます。

「諸聖人の日」の過ごし方

現在のスウェーデンでは、諸聖人の日(Alla helgons dag)は10月31日から11月6日の間の土曜日に祝われ、アメリカのハロウィンとは対照的に静かで穏やかな行事として親しまれています。

この日は、亡くなった大切な人々を偲び、家族とともに集まって思い出を語り合う時間です。特に決まった伝統や「ルール」があるわけではありませんが、多くの人が故人の墓を訪れ、花やテディベア、愛情のこもった贈り物を捧げたり、追悼のキャンドルを灯したりします。冒頭の写真のキャンドルは風よけの蓋がついており、長時間灯り続けるよう工夫されています。

もしお墓参りが難しい場合は、自宅でキャンドルを灯し、故人に想いを寄せるのも良いでしょう。家族や友人と一緒に、静かなディナーや「フィーカ」(お茶の時間)を楽しむことで、誰かを偲ぶひとときを共にすることができます。誰かを思い出すための方法に「正解」はありません。大切なのは、自分らしい形でその人を心に留めることです。

諸聖人の日にキャンドルを灯すことは、どこにいてもできるシンプルで素敵な儀式です。この行為を通して、私たちはお互いを思いやり、冬の暗い時期にも光を分かち合おうとする気持ちを持つことができます。

Cemetery forest filled with candles

スウェーデン伝統ストロベリーケーキ


スウェーデン伝統ストロベリーケーキ

スウェーデンの夏のお祝い事には、美味しいストロベリーケーキが欠かせません。豪華である必要はなく、シンプルに素材を楽しむ。作るのも簡単で、食べるとさらに美味しい。みんなに喜ばれること間違いなしです!

ストロベリーケーキ作りに必要なもの

北欧スウェーデンの夏の素晴らしさをさらに盛り上げるには、ストロベリーケーキを作ることが1番の近道。作るのはとても簡単で、どんな集まりにもぴったりです。

必要なものはこちら:

  • お好みのスポンジケーキ…スライスし、美しい層にします。
  • ホイップクリーム…たっぷり使うのがポイントです。
  • イチゴ…たくさん!多ければ多いほど◎

ストロベリーケーキの作り方

  1. スポンジにホイップクリームを重ねていきましょう。層の間にスライスしたイチゴを加えると、夏らしい風味が広がりますよ。
  2. 最後に残りのホイップクリームを全体にトッピング。
  3. そしていよいよグランドフィナーレ、美しいイチゴをケーキのトップにたっぷりと飾ったら完成です。

ほら、簡単でしょう?夏のどのパーティでも愛されるこのケーキ。さあ、召し上がれ!

北欧スウェーデンの夏の楽しみ方


北欧スウェーデンの夏の楽しみ方

穏やかな太陽光が降り注ぐ春が終わると、スウェーデンは、夏の生命と光に満ちた楽園へと変貌を遂げます。田舎はもちろんのこと、都心でさえも木々の緑と鮮やかなお花たち、そして果てしなく広がる青空を楽しめます。そしてそれらから元気をもらった人々の笑顔が明るいこと!さらに北部では白夜の現象を体験することもできます。

スウェーデンの夏はいつ頃?何℃くらい?

スウェーデンでは、夏というと一般的には6月・7月・8月のことを指します。スウェーデンの気象庁によると、10℃を上回る日が5日間続くと夏が来たということになるのだとか。(地域によって異なります。)夏の気温は、例えば首都ストックホルムでは10℃25℃程度が平均的です。その年によってはもう少し気温の高くなる日があります。しかし、日本と比べると湿気が少ないことから過ごしやすい夏といえます。

Credits: Simon Paulin/imagebank.sweden.se

夏のスウェーデンに来たら欠かせないこと「「自然」を楽しむ」

夏の太陽をたっぷり浴びた元気いっぱいの自然の中でのハイキングやピクニック、ひんやり冷たい澄んだ湖や海で泳いでみたり、そして真夜中の太陽の下で友人との会話に花を咲かせてみたり。日本の自然とは種類はもちろん風景や愛で方も違う、北欧の夏ならではの自然を楽しんでみましょう。また、冬の重ね着から解放されたように、さまざまな色・形のファッションアイテムで夏を楽しむスウェーデン人に混ざって、あなた自身も自分らしい自然体のファッションでスウェーデンの夏を楽しみましょう。

ブログのトップ画像

夏のスウェーデンに来たら欠かせない食べ物

<森のイチゴ>気候の関係で果物は輸入物が多いスウェーデンですが、7〜8月にかけて盛りを迎える森の野生イチゴは格別です!国中のレストランやカフェやベーカリーには地元のイチゴを使ったメニューがずらりと並びます。自家製ジャムにしたり、ケーキにたっぷり乗せたり、そのままのイチゴにたっぷりとホイップクリームをつけて食べるのも定番です。

<新じゃが>まさに夏が新じゃがの季節のスウェーデン。小ぶりでコロコロした皮まで柔らかいジャガイモを茹でて、塩とディルをまぶします。そしてレモンマヨネーズと共にいただきます。

<ミートボール>スウェーデン家具ブランドのレストランでお馴染みのミートボール。スウェーデンではミートボールにブラウンソースとベリーのジャムをたっぷりかけて、マッシュポテトや野菜とともにいただきます。実はそんなミートボールの日が8月にあるのです。イベントとして、友人や家族とミートボールを食べてみませんか?

Credits: Jann Lipka/imagebank.sweden.se

春の訪れをお祝いするスウェーデンのイースター


春の訪れをお祝いするスウェーデンのイースター

世界中でお祝いされているイースターの習慣は北欧スウェーデンにもあります。卵やひよこをモチーフにした飾りを用意したり、黄色い水仙の花を生けたり、卵型のチョコレートを食べたり、とこの時期は大忙し。ひょっとしたら小さな魔女に出会えるかもしれません。

小さな魔女の仮装

スウェーデン独特のイベントにイースター休暇の前の木曜日、子供たちが仮装をして近所の家を訪れイースターエッグなどのお菓子をもらうというハロウィーンそっくりなものがあります。

もともとはスカーフを巻いてほうきを持った魔女に仮装する習慣でしたが、この日は魔女以外にも猫、好きなキャラクターなど思い思いの恰好をした子供たちが、カラフルな羽飾りをつけた枝を持って歩き回っているのが見られます。

なんといってもイースターエッグ

イースターが近づいてくるとスウェーデンのスーパーには特別コーナーが設けられ、イースター用の様々なお菓子が売られます。

卵型をしたドラジェやソフトキャンディー、黄色いカスタードや黄桃を使った甘い菓子パン、イースターバニーをかたどったチョコレートなど目にも鮮やかです。

その中でも子供たちが大好きなのはイースターエッグのチョコレートで、中は空洞になっており小さなおもちゃが入っています。

チョコレートを食べたらおもちゃがもらえる、しかも中身はなにが出るかわからないわくわく感が人気のようです。

エッグハント

卵の殻をカラフルに塗ったイースターエッグを庭や家の中に隠して探す、エッグハントも人気です。

スウェーデンのイースターはちょうど雪が溶けて来た時期。

長い冬が終わり日照時間も延びて雪に足を取られることなく、自由に外を駆け回る子供たちの手には藤や白樺で編んだバスケットが握られています。

イースターのごちそう

イースター休暇の初日となる金曜日にはイースターの御馳走を食べる家庭も多いようです。

といってもそのメニューは卵とラム肉や、サーモンや酢漬けのニシンなどの魚料理、スウェーデン料理定番のキャセロール料理「ヤンソンの誘惑」など、普段とあまり変わらないように見えます。

ただし食事のお供になるのは「Påskmust(ポスクムスト)」と呼ばれるコーラのような見た目の炭酸飲料で、イースターならではのもの。

こちらもこの時期になるとスーパーで山積みにされています。

今日はなんでも手に入るので特別なものには見えないかもしれませんが、これらの料理や飲み物を、黄色を基調にしたテーブルセッティングで楽しむのがスウェーデン流のイースターの楽しみ方なのです。

セムラ-クリームのたっぷり入ったパンを食べる日


セムラ-クリームのたっぷり入ったパンを食べる日

スウェーデン語のfettisdagen(フェティスダーゲン)=「太った火曜日」のルーツは断食前に脂肪分を蓄える習慣から来ています。この日に食べられていた甘いパン・セムラは今ではシーズンになるとどこのカフェでも食べることができ、誰が一番おいしいクリームパンを作るかを決めるコンテストも開催されるほど、愛されています。

セムラって?

「セムラ」と呼ばれるクリームパンのバンズは、小麦粉で作られたふわふわの生地にスパイスのカルダモンが練りこまれています。バンズを横半分に割って中に柔らかなマジパンペーストを詰め、その上にふわふわのホイップクリームをトッピングします。
分割したパンの上部をクリームの上に置き、粉砂糖を振りかければできあがり。

ベースはとても基本的なパン生地とクリームでありながら、スウェーデン人はどのように作るか個人的な好みを持っています。
マジパンペーストが好きな人もいれば、丸のままのアーモンド入れたい人もいるし、温かいミルクにパンを浸して食べるのが好きな人もいます。

セムラ

セムラの歴史

「セムラ」という言葉は、小麦粉を意味するラテン語の「類似」に由来します。
もともとのセムラは今ほど派手なものではなく、レーズンとナッツが詰められていたと思われる、岩のように硬くて乾燥した小麦粉のパンで構成されていたそうです。場合によっては、セムラを食用にするには、ホットミルクで数時間煮る必要がありました(これが、セムラをホットミルクに入れて食べる今日の習慣のもととなっています)。

スウェーデンにおけるセムラに関する最初の文献は1670年頃に見られますが、パンはそれよりずっと前から食べられていました。マジパン、少なくともアーモンドの使用は、より珍しい製品がスウェーデンに輸入された1700 年代に導入されました。しかし、小麦粉は何世紀にもわたって贅沢品であったため、パンが各家庭でより一般的になったのは 1800 年代後半になってからでした。

パンの存在理由は、人々が伝統的な断食の前に「太って」食事をする必要があったためです。かつて断食は復活祭の前とクリスマスの後に行われていましたが、今日ではセムラを食べる日は2月とされています。

semla in milk

クロスカントリースキー


クロスカントリースキー

雪が降ると外には出られない? いえいえ、初雪は新しいアウトドアシーズンの幕開けの合図です。
日は短く、雪は深く、寒さは厳しくなる冬本番こそ、スウェーデンの人々は大自然の中に繰り出します。澄み切った冬の空気を楽しむには、クロスカントリースキーが一番です。

冬を満喫するアクティビティ

クロスカントリースキーは、スウェーデン語では「turskidåkning」と言い、美しい冬の景色や凍って雪で覆われた湖を眺めながらできる運動としてスウェーデンの人々に愛されています。
クロスカントリー用のスキー板は、雪の上で長時間ゆったりと滑ることを想定して設計されています。傾斜が急な丘での滑走や、スピード感のある熱いレースとは異なり、自然の中を静かに進んで楽しむのです。

Woman in knitted sweater stretches her arms to the sky

自分のペースで

クロスカントリースキーの魅力は自分のペースで進めること。足を止めて美しい景色を眺めたり、少し休憩してリュックから甘いおやつと飲み物を取り出してみたり、太陽の光を浴びながら思い思いに1日を過ごしましょう。ひとりでも、誰かと一緒でも構いません。このアクティビティの目的は、スキーの技術やスピードを競うことではなく、心をリラックスさせ、満ち足りた時間を楽しむことなのです。

雪と太陽の光の中で過ごすアウトドアアクティビティは、新しいコミュニケーション方法として定着しつつあります。ソーシャルメディアやテレビ、アプリから距離を置き、目の前の人との距離を縮めましょう。楽しくおしゃべりをしながら、同時に冬の景色楽しむことがアウトドアアクティビティの醍醐味です。事実、誰かと一緒に過ごすことでストレスが軽減され、心身の健康が増進するという研究結果もあります。自然の中に身を置き、美しい雪景色の中をスキーで進み、フィーカを楽しむだけでなく、アウトドアでは心も健やかになれるのです。

Woman skier relaxes with face turned to the sun.
Njutbara stunder, Enjoyable moments, Swedish sayings Njutbara stunder, Enjoyable moments, Swedish sayings

フィーカの楽しみ方

どんな一日でも、お茶休憩は欠かせない―それが「フィーカ」の精神です。
フィーカとは軽食とコーヒーなどの飲み物を楽しむこと。家で、職場で、カフェで、とどこでもフィーカはできますが、自然の中のそれはまた格別です。
スウェーデンでは、フィーカの時間がアクティビティそのものと同じくらい重視されています。そして、フィーカになくてはならないのは甘いおやつ。ここではスウェーデンで人気の定番ドリンクやおやつを紹介します。

  • 冷えた体を温めるココア。できれば手作りするのがおすすめです。mozでも簡単で美味しい手作りココアの作り方を紹介しています。心までほっと温まること間違いなし。
  • 「Polarbröd」で作ったサンドイッチ。Polarbrödとはスウェーデンのパンの一種で、イースト、牛乳、バター、ライ麦粉、小麦粉から作られる、丸い形をした平らなパン(スウェーデン語では「polarkaka」)です。ほんのり甘くて柔らかいこのパンは、バター、ハム、野菜を挟んで食べるのがおすすめです。
  • 他にもフィーカに欠かせないのは「kanelbulle」、シナモンロールです。イーストで発酵させた生地に、砂糖、バター、シナモンを加え、上にはパールシュガーを振りかけて焼くと、甘い香りに心が躍ります。
A basket of fika, coffee and cinnamon buns

「森の金」アンズタケ


「森の金」アンズタケ

アンズタケはスウェーデン語で「kantareller(カンタレラ)」と言い、多くの人に愛されているキノコです。秋の初めに収穫時期がピークを迎えると、金色に輝くアンズタケを探す人々が森に分け入ります。

見つけやすく人気の高いアンズタケ

アンズタケはスウェーデンで最もよく食べられているキノコのひとつ。明るい黄金色をしており、毎年同じ場所に群生することが多いため、森の中でも見つけやすいと言われています。形と色がとても特徴的で、ユニークな見た目をしていることから、他のキノコと間違えることはまずありません。キノコ狩り初心者でも気軽に収穫できるのがアンズタケの魅力なのです。

また、太陽の光を好むというのも、私たちにとってはうれしい習性です。
アンズタケは、さまざまな種類の樹木があって光の入りやすい森でよく育ちます。森の小道沿いに生えることが多いため、わざわざ暗い森の奥まで入っていく必要はありません。小道から外れることなく、かごいっぱいのアンズタケが採れることもあります。

Woman picking chanterelles.

アンズタケ狩りに持っていくもの

アンズタケ狩りは、気軽な装備で楽しむことができます。雨の森の中を歩かなくてもいいように天気の良い日を選び、収穫シーズン中に出かけましょう。アンズタケは7月から10月に育つため、夏の終わりから秋の初めにかけてが収穫のチャンスです。

では、どんな準備が必要なのでしょうか? 基本的には、森でのキノコ狩りを満喫するために必要なものを自由に準備してもらえば大丈夫ですが、おすすめのアイテムは次の通りです。

  • 飲み水
  • シナモンロールなどの甘いおやつ
  • コーヒーまたはお好きな温かい飲み物
  • キノコを入れるかご
  • きれいな景色を撮影するためのカメラ、またはスマートフォン
  • ピクニックシートなど、休憩時に使う敷物
  • 一緒に楽しむ友人
Man and woman with mushroom basket
Känn lugnet bland träden, feel the calmness among the trees Känn lugnet bland träden, feel the calmness among the trees

アンズタケを見つけるコツ

アンズタケ探しはそれほど難しくはありません。次のポイントに注意して探してみてください。

  • 森の中で光が当たる場所
  • (松の木が密集するような森ではなく)複数の種類の木が混在する森
  • 歩いている小道の足元をよく見る
  • 以前にアンズタケを見つけた場所があれば、同じ場所に生えている可能性が高い
  • 黄金色のキノコが群生しているエリアを見つけたら大当たり

アンズタケの食べ方もいろいろあります。
一番の定番であり、最も簡単な方法は、バターで炒めたアンズタケをトーストにのせる食べ方です。他には、アンズタケを使ってキノコソースを作り、ミートボールやじゃがいもと一緒に食べるのもおすすめです。

Woman wonders in forrest, mushroom hunting.

8月のザリガニパーティー


8月のザリガニパーティー

スウェーデンのザリガニには旬があり、8月の始めから9月の終わりにかけてザリガニ捕りが盛んに行われます。そのためスウェーデンでは、ザリガニ捕りの伝統を祝い、夏の終わりに「kräftskiva(クレフトシーヴァ)」というパーティーを開きます。

ザリガニパーティーの歴史

スウェーデン語でザリガニは「kräftor(クレフトル)」と言い、パーティーの名前の「kräftskiva(クレフトシーヴァ)」もこれに由来しています。スウェーデンでは昔からザリガニ捕りが盛んでしたが、スウェーデンのザリガニが絶滅することを恐れ、1920年代に政府はザリガニの収穫を規制しました。

それ以来、ザリガニ捕りが解禁されるのは8月と9月にだけになりました。こうしてシーズンの幕開けと同時に皆でザリガニ捕りを楽しみ、お祝いする伝統が根付いたのです。今でもこの伝統は残っており、家族や友人たちが集まって美味しい料理を囲みます。もちろんこのパーティーでも他のお祝い事と同じように、スウェーデン人お得意のちょっと変わった帽子とおかしな歌が登場します。

Friends cheering at crayfish party.

ザリガニ捕りへ行こう

パーティーのテーブルの主役であるザリガニが自分で捕ったものならなお最高です。目覚まし時計と専用のかご、そして充分な時間さえあれば、ザリガニ捕りはそれほど難しくはありません。

ザリガニ捕り用のかごは長い筒のような形をしており、その入口は、一度かごに入ったザリガニが逃げ出さないような作りになっています。かごの中に魚の頭など、ザリガニが喜びそうな餌を入れ、長い糸か細いロープを結びます。そのかごを夜のうちに海や湖に沈めます。このとき必ず水の底に着くまで沈めましょう。ロープを木など固定できる場所に結び、朝になったらかごを確認します。

時間をかけるとザリガニがたくさん捕れると思われるかもしれませんが、待ちすぎも禁物です。なぜなら何日間もかごを放置すると、ザリガニがお互いを食べ始めることもあるからです。また、死んでしまったり、状態が悪くなってしまったりすることもあります。翌日の朝(または2日後の朝)に早起きをしてかごを回収し、ザリガニを捕るをおすすめします。

最後に1つ補足を。生きたザリガニは暗い灰色か黒っぽい色をしています。調理するとちゃんと見慣れた赤色になるので、ご心配なく。

Wooden bucket and trap for crayfishing.

ザリガニパーティーの飾りつけ

ザリガニパーティーの飾りつけはとても特別なものです。この行事のための飾りを引っ張りだしてきて、スウェーデンの人々はとことん飾りつけます。ここでは、ザリガニパーティーで正式な装飾を行うための必需品を紹介しましょう。

  1. テーブルクロスをかけた長いテーブル(人が多ければ多いほどパーティーは楽しいもの)
  2. 紐で繋げた色とりどりの小さな旗
  3. 紙で作られ、笑顔が描かれた丸い提灯のようなランプ
  4. ザリガニの形を紙で作った吊るし飾りをたくさん
  5. 食べるときに使うエプロン(もちろんザリガニの絵が描かれたもの)
  6. 小さなパーティー帽(お察しのとおり、絵柄は… ザリガニ!)

この他に、歌の本などを置いて、テーブルを飾っても構いません。スウェーデンでは、スナップスという蒸留酒を飲む前に、短い歌を歌うという習慣があるためです。風変わりで奇妙な、そしてちょっぴり下品な歌がよく歌われ、高い声で歌うほど皆に喜ばれます。ザリガニパーティーでは、こうした短い歌の歌詞を自分でアレンジするという伝統があります。個人的なエピソードを加えたり、みんなが楽しめる歌詞にしたりして、楽しみます。

なお、ザリガニは手で食べるので、ナプキンを大量に用意するのをお忘れなく。

Table decorated for crayfish party.