スウェーデン伝統ストロベリーケーキ
スウェーデンの夏のお祝い事には、美味しいストロベリーケーキが欠かせません。豪華である必要はなく、シンプルに素材を楽しむ。作るのも簡単で、食べるとさらに美味しい。みんなに喜ばれること間違いなしです!
ストロベリーケーキ作りに必要なもの
北欧スウェーデンの夏の素晴らしさをさらに盛り上げるには、ストロベリーケーキを作ることが1番の近道。作るのはとても簡単で、どんな集まりにもぴったりです。
必要なものはこちら:
- お好みのスポンジケーキ…スライスし、美しい層にします。
- ホイップクリーム…たっぷり使うのがポイントです。
- イチゴ…たくさん!多ければ多いほど◎
ストロベリーケーキの作り方
- スポンジにホイップクリームを重ねていきましょう。層の間にスライスしたイチゴを加えると、夏らしい風味が広がりますよ。
- 最後に残りのホイップクリームを全体にトッピング。
- そしていよいよグランドフィナーレ、美しいイチゴをケーキのトップにたっぷりと飾ったら完成です。
ほら、簡単でしょう?夏のどのパーティでも愛されるこのケーキ。さあ、召し上がれ!
北欧スウェーデンの夏の楽しみ方
穏やかな太陽光が降り注ぐ春が終わると、スウェーデンは、夏の生命と光に満ちた楽園へと変貌を遂げます。田舎はもちろんのこと、都心でさえも木々の緑と鮮やかなお花たち、そして果てしなく広がる青空を楽しめます。そしてそれらから元気をもらった人々の笑顔が明るいこと!さらに北部では白夜の現象を体験することもできます。
スウェーデンの夏はいつ頃?何℃くらい?
スウェーデンでは、夏というと一般的には6月・7月・8月のことを指します。スウェーデンの気象庁によると、10℃を上回る日が5日間続くと夏が来たということになるのだとか。(地域によって異なります。)夏の気温は、例えば首都ストックホルムでは10℃~25℃程度が平均的です。その年によってはもう少し気温の高くなる日があります。しかし、日本と比べると湿気が少ないことから過ごしやすい夏といえます。
夏のスウェーデンに来たら欠かせないこと「「自然」を楽しむ」
夏の太陽をたっぷり浴びた元気いっぱいの自然の中でのハイキングやピクニック、ひんやり冷たい澄んだ湖や海で泳いでみたり、そして真夜中の太陽の下で友人との会話に花を咲かせてみたり。日本の自然とは種類はもちろん風景や愛で方も違う、北欧の夏ならではの自然を楽しんでみましょう。また、冬の重ね着から解放されたように、さまざまな色・形のファッションアイテムで夏を楽しむスウェーデン人に混ざって、あなた自身も自分らしい自然体のファッションでスウェーデンの夏を楽しみましょう。
夏のスウェーデンに来たら欠かせない食べ物
<森のイチゴ>気候の関係で果物は輸入物が多いスウェーデンですが、7〜8月にかけて盛りを迎える森の野生イチゴは格別です!国中のレストランやカフェやベーカリーには地元のイチゴを使ったメニューがずらりと並びます。自家製ジャムにしたり、ケーキにたっぷり乗せたり、そのままのイチゴにたっぷりとホイップクリームをつけて食べるのも定番です。
<新じゃが>まさに夏が新じゃがの季節のスウェーデン。小ぶりでコロコロした皮まで柔らかいジャガイモを茹でて、塩とディルをまぶします。そしてレモンマヨネーズと共にいただきます。
<ミートボール>スウェーデン家具ブランドのレストランでお馴染みのミートボール。スウェーデンではミートボールにブラウンソースとベリーのジャムをたっぷりかけて、マッシュポテトや野菜とともにいただきます。実はそんなミートボールの日が8月にあるのです。イベントとして、友人や家族とミートボールを食べてみませんか?
春の訪れをお祝いするスウェーデンのイースター
世界中でお祝いされているイースターの習慣は北欧スウェーデンにもあります。卵やひよこをモチーフにした飾りを用意したり、黄色い水仙の花を生けたり、卵型のチョコレートを食べたり、とこの時期は大忙し。ひょっとしたら小さな魔女に出会えるかもしれません。
小さな魔女の仮装
スウェーデン独特のイベントにイースター休暇の前の木曜日、子供たちが仮装をして近所の家を訪れイースターエッグなどのお菓子をもらうというハロウィーンそっくりなものがあります。
もともとはスカーフを巻いてほうきを持った魔女に仮装する習慣でしたが、この日は魔女以外にも猫、好きなキャラクターなど思い思いの恰好をした子供たちが、カラフルな羽飾りをつけた枝を持って歩き回っているのが見られます。
なんといってもイースターエッグ
イースターが近づいてくるとスウェーデンのスーパーには特別コーナーが設けられ、イースター用の様々なお菓子が売られます。
卵型をしたドラジェやソフトキャンディー、黄色いカスタードや黄桃を使った甘い菓子パン、イースターバニーをかたどったチョコレートなど目にも鮮やかです。
その中でも子供たちが大好きなのはイースターエッグのチョコレートで、中は空洞になっており小さなおもちゃが入っています。
チョコレートを食べたらおもちゃがもらえる、しかも中身はなにが出るかわからないわくわく感が人気のようです。
エッグハント
卵の殻をカラフルに塗ったイースターエッグを庭や家の中に隠して探す、エッグハントも人気です。
スウェーデンのイースターはちょうど雪が溶けて来た時期。
長い冬が終わり日照時間も延びて雪に足を取られることなく、自由に外を駆け回る子供たちの手には藤や白樺で編んだバスケットが握られています。
イースターのごちそう
イースター休暇の初日となる金曜日にはイースターの御馳走を食べる家庭も多いようです。
といってもそのメニューは卵とラム肉や、サーモンや酢漬けのニシンなどの魚料理、スウェーデン料理定番のキャセロール料理「ヤンソンの誘惑」など、普段とあまり変わらないように見えます。
ただし食事のお供になるのは「Påskmust(ポスクムスト)」と呼ばれるコーラのような見た目の炭酸飲料で、イースターならではのもの。
こちらもこの時期になるとスーパーで山積みにされています。
今日はなんでも手に入るので特別なものには見えないかもしれませんが、これらの料理や飲み物を、黄色を基調にしたテーブルセッティングで楽しむのがスウェーデン流のイースターの楽しみ方なのです。
セムラ-クリームのたっぷり入ったパンを食べる日
スウェーデン語のfettisdagen(フェティスダーゲン)=「太った火曜日」のルーツは断食前に脂肪分を蓄える習慣から来ています。この日に食べられていた甘いパン・セムラは今ではシーズンになるとどこのカフェでも食べることができ、誰が一番おいしいクリームパンを作るかを決めるコンテストも開催されるほど、愛されています。
セムラって?
「セムラ」と呼ばれるクリームパンのバンズは、小麦粉で作られたふわふわの生地にスパイスのカルダモンが練りこまれています。バンズを横半分に割って中に柔らかなマジパンペーストを詰め、その上にふわふわのホイップクリームをトッピングします。
分割したパンの上部をクリームの上に置き、粉砂糖を振りかければできあがり。
ベースはとても基本的なパン生地とクリームでありながら、スウェーデン人はどのように作るか個人的な好みを持っています。
マジパンペーストが好きな人もいれば、丸のままのアーモンド入れたい人もいるし、温かいミルクにパンを浸して食べるのが好きな人もいます。
セムラの歴史
「セムラ」という言葉は、小麦粉を意味するラテン語の「類似」に由来します。
もともとのセムラは今ほど派手なものではなく、レーズンとナッツが詰められていたと思われる、岩のように硬くて乾燥した小麦粉のパンで構成されていたそうです。場合によっては、セムラを食用にするには、ホットミルクで数時間煮る必要がありました(これが、セムラをホットミルクに入れて食べる今日の習慣のもととなっています)。
スウェーデンにおけるセムラに関する最初の文献は1670年頃に見られますが、パンはそれよりずっと前から食べられていました。マジパン、少なくともアーモンドの使用は、より珍しい製品がスウェーデンに輸入された1700 年代に導入されました。しかし、小麦粉は何世紀にもわたって贅沢品であったため、パンが各家庭でより一般的になったのは 1800 年代後半になってからでした。
パンの存在理由は、人々が伝統的な断食の前に「太って」食事をする必要があったためです。かつて断食は復活祭の前とクリスマスの後に行われていましたが、今日ではセムラを食べる日は2月とされています。
クロスカントリースキー
雪が降ると外には出られない? いえいえ、初雪は新しいアウトドアシーズンの幕開けの合図です。
日は短く、雪は深く、寒さは厳しくなる冬本番こそ、スウェーデンの人々は大自然の中に繰り出します。澄み切った冬の空気を楽しむには、クロスカントリースキーが一番です。
冬を満喫するアクティビティ
クロスカントリースキーは、スウェーデン語では「turskidåkning」と言い、美しい冬の景色や凍って雪で覆われた湖を眺めながらできる運動としてスウェーデンの人々に愛されています。
クロスカントリー用のスキー板は、雪の上で長時間ゆったりと滑ることを想定して設計されています。傾斜が急な丘での滑走や、スピード感のある熱いレースとは異なり、自然の中を静かに進んで楽しむのです。
自分のペースで
クロスカントリースキーの魅力は自分のペースで進めること。足を止めて美しい景色を眺めたり、少し休憩してリュックから甘いおやつと飲み物を取り出してみたり、太陽の光を浴びながら思い思いに1日を過ごしましょう。ひとりでも、誰かと一緒でも構いません。このアクティビティの目的は、スキーの技術やスピードを競うことではなく、心をリラックスさせ、満ち足りた時間を楽しむことなのです。
雪と太陽の光の中で過ごすアウトドアアクティビティは、新しいコミュニケーション方法として定着しつつあります。ソーシャルメディアやテレビ、アプリから距離を置き、目の前の人との距離を縮めましょう。楽しくおしゃべりをしながら、同時に冬の景色楽しむことがアウトドアアクティビティの醍醐味です。事実、誰かと一緒に過ごすことでストレスが軽減され、心身の健康が増進するという研究結果もあります。自然の中に身を置き、美しい雪景色の中をスキーで進み、フィーカを楽しむだけでなく、アウトドアでは心も健やかになれるのです。
フィーカの楽しみ方
どんな一日でも、お茶休憩は欠かせない―それが「フィーカ」の精神です。
フィーカとは軽食とコーヒーなどの飲み物を楽しむこと。家で、職場で、カフェで、とどこでもフィーカはできますが、自然の中のそれはまた格別です。
スウェーデンでは、フィーカの時間がアクティビティそのものと同じくらい重視されています。そして、フィーカになくてはならないのは甘いおやつ。ここではスウェーデンで人気の定番ドリンクやおやつを紹介します。
- 冷えた体を温めるココア。できれば手作りするのがおすすめです。mozでも簡単で美味しい手作りココアの作り方を紹介しています。心までほっと温まること間違いなし。
- 「Polarbröd」で作ったサンドイッチ。Polarbrödとはスウェーデンのパンの一種で、イースト、牛乳、バター、ライ麦粉、小麦粉から作られる、丸い形をした平らなパン(スウェーデン語では「polarkaka」)です。ほんのり甘くて柔らかいこのパンは、バター、ハム、野菜を挟んで食べるのがおすすめです。
- 他にもフィーカに欠かせないのは「kanelbulle」、シナモンロールです。イーストで発酵させた生地に、砂糖、バター、シナモンを加え、上にはパールシュガーを振りかけて焼くと、甘い香りに心が躍ります。
「森の金」アンズタケ
アンズタケはスウェーデン語で「kantareller(カンタレラ)」と言い、多くの人に愛されているキノコです。秋の初めに収穫時期がピークを迎えると、金色に輝くアンズタケを探す人々が森に分け入ります。
見つけやすく人気の高いアンズタケ
アンズタケはスウェーデンで最もよく食べられているキノコのひとつ。明るい黄金色をしており、毎年同じ場所に群生することが多いため、森の中でも見つけやすいと言われています。形と色がとても特徴的で、ユニークな見た目をしていることから、他のキノコと間違えることはまずありません。キノコ狩り初心者でも気軽に収穫できるのがアンズタケの魅力なのです。
また、太陽の光を好むというのも、私たちにとってはうれしい習性です。
アンズタケは、さまざまな種類の樹木があって光の入りやすい森でよく育ちます。森の小道沿いに生えることが多いため、わざわざ暗い森の奥まで入っていく必要はありません。小道から外れることなく、かごいっぱいのアンズタケが採れることもあります。
アンズタケ狩りに持っていくもの
アンズタケ狩りは、気軽な装備で楽しむことができます。雨の森の中を歩かなくてもいいように天気の良い日を選び、収穫シーズン中に出かけましょう。アンズタケは7月から10月に育つため、夏の終わりから秋の初めにかけてが収穫のチャンスです。
では、どんな準備が必要なのでしょうか? 基本的には、森でのキノコ狩りを満喫するために必要なものを自由に準備してもらえば大丈夫ですが、おすすめのアイテムは次の通りです。
- 飲み水
- シナモンロールなどの甘いおやつ
- コーヒーまたはお好きな温かい飲み物
- キノコを入れるかご
- きれいな景色を撮影するためのカメラ、またはスマートフォン
- ピクニックシートなど、休憩時に使う敷物
- 一緒に楽しむ友人
アンズタケを見つけるコツ
アンズタケ探しはそれほど難しくはありません。次のポイントに注意して探してみてください。
- 森の中で光が当たる場所
- (松の木が密集するような森ではなく)複数の種類の木が混在する森
- 歩いている小道の足元をよく見る
- 以前にアンズタケを見つけた場所があれば、同じ場所に生えている可能性が高い
- 黄金色のキノコが群生しているエリアを見つけたら大当たり
アンズタケの食べ方もいろいろあります。
一番の定番であり、最も簡単な方法は、バターで炒めたアンズタケをトーストにのせる食べ方です。他には、アンズタケを使ってキノコソースを作り、ミートボールやじゃがいもと一緒に食べるのもおすすめです。
8月のザリガニパーティー
スウェーデンのザリガニには旬があり、8月の始めから9月の終わりにかけてザリガニ捕りが盛んに行われます。そのためスウェーデンでは、ザリガニ捕りの伝統を祝い、夏の終わりに「kräftskiva(クレフトシーヴァ)」というパーティーを開きます。
ザリガニパーティーの歴史
スウェーデン語でザリガニは「kräftor(クレフトル)」と言い、パーティーの名前の「kräftskiva(クレフトシーヴァ)」もこれに由来しています。スウェーデンでは昔からザリガニ捕りが盛んでしたが、スウェーデンのザリガニが絶滅することを恐れ、1920年代に政府はザリガニの収穫を規制しました。
それ以来、ザリガニ捕りが解禁されるのは8月と9月にだけになりました。こうしてシーズンの幕開けと同時に皆でザリガニ捕りを楽しみ、お祝いする伝統が根付いたのです。今でもこの伝統は残っており、家族や友人たちが集まって美味しい料理を囲みます。もちろんこのパーティーでも他のお祝い事と同じように、スウェーデン人お得意のちょっと変わった帽子とおかしな歌が登場します。
ザリガニ捕りへ行こう
パーティーのテーブルの主役であるザリガニが自分で捕ったものならなお最高です。目覚まし時計と専用のかご、そして充分な時間さえあれば、ザリガニ捕りはそれほど難しくはありません。
ザリガニ捕り用のかごは長い筒のような形をしており、その入口は、一度かごに入ったザリガニが逃げ出さないような作りになっています。かごの中に魚の頭など、ザリガニが喜びそうな餌を入れ、長い糸か細いロープを結びます。そのかごを夜のうちに海や湖に沈めます。このとき必ず水の底に着くまで沈めましょう。ロープを木など固定できる場所に結び、朝になったらかごを確認します。
時間をかけるとザリガニがたくさん捕れると思われるかもしれませんが、待ちすぎも禁物です。なぜなら何日間もかごを放置すると、ザリガニがお互いを食べ始めることもあるからです。また、死んでしまったり、状態が悪くなってしまったりすることもあります。翌日の朝(または2日後の朝)に早起きをしてかごを回収し、ザリガニを捕るをおすすめします。
最後に1つ補足を。生きたザリガニは暗い灰色か黒っぽい色をしています。調理するとちゃんと見慣れた赤色になるので、ご心配なく。
ザリガニパーティーの飾りつけ
ザリガニパーティーの飾りつけはとても特別なものです。この行事のための飾りを引っ張りだしてきて、スウェーデンの人々はとことん飾りつけます。ここでは、ザリガニパーティーで正式な装飾を行うための必需品を紹介しましょう。
- テーブルクロスをかけた長いテーブル(人が多ければ多いほどパーティーは楽しいもの)
- 紐で繋げた色とりどりの小さな旗
- 紙で作られ、笑顔が描かれた丸い提灯のようなランプ
- ザリガニの形を紙で作った吊るし飾りをたくさん
- 食べるときに使うエプロン(もちろんザリガニの絵が描かれたもの)
- 小さなパーティー帽(お察しのとおり、絵柄は… ザリガニ!)
この他に、歌の本などを置いて、テーブルを飾っても構いません。スウェーデンでは、スナップスという蒸留酒を飲む前に、短い歌を歌うという習慣があるためです。風変わりで奇妙な、そしてちょっぴり下品な歌がよく歌われ、高い声で歌うほど皆に喜ばれます。ザリガニパーティーでは、こうした短い歌の歌詞を自分でアレンジするという伝統があります。個人的なエピソードを加えたり、みんなが楽しめる歌詞にしたりして、楽しみます。
なお、ザリガニは手で食べるので、ナプキンを大量に用意するのをお忘れなく。
スウェーデンの夏至祭と魔法の夜
スウェーデンでは何百年も前から夏至をお祝いしてきました。いつまでも日の沈まないこの時期、人々は花々で飾られたメイポールを作り、歌と踊りを楽しみ、伝統的な夏の料理を囲み、友人や家族と時間を過ごしながら、魔法の宿る長い長い夏の夜を楽しみます。
メイポール
古くは「majstång(マイストン)」と呼ばれていたスウェーデンのメイポール。スウェーデン語で5月を意味する「maj(マイ)」を連想させますが、スウェーデン語の「maj」は、もともと「何かに葉を付ける」こと、もっと現代的な言い方で言うと「何かを飾り付けること」を意味しています。
現在親しまれているメイポールが、木のポールをたっぷりの葉で飾り付けて大きな十字架のような形を作り、2つの大きな花輪を吊して作られることを考えれば、「majstång」という呼び方はまさにぴったりです。
夏至祭の間、人々はメイポールの周りで歌い、踊ります。人数は関係なく、たとえ人が少なくても、多くても、お祝いの踊りは続くのです。
ダンスの定番ソングといえば、カエルのダンスや洗濯の日の歌、そして凍った池の周りでこそこそと何かをたくらむキツネの歌も有名。振りを揃えて踊るフォークダンスも欠かせません。
夏至の夜に宿る魔法
夏至祭の前日である「ミッドサマーイブ」の夜には、かつて魔法が宿ると信じられていました。現在は、太陽がいつまでも沈まないこと自体を魔法のような日だとして祝い、家族や友人と時間を過ごしたり、夜中に泳ぎに行って静寂の中で自然を感じたりしてこの夜を楽しみます。
しかし数百年前、この魔法の夜には違った意味合いがありました。この日は、農民たちが作物の成長と豊かな実りを祈る日だったのです。少女たちは静かに花を摘み、未来の結婚相手に夢で会いたいと願いました。また、露で濡れた草原の中を転がれば、強くて健康な身体になれるとも信じられていました。
いくつかの伝統は現代にも残っており、夜に花を摘むと未来の結婚相手の夢が見られるという言い伝えもそのひとつです。信じるか信じないかは別として、こうした伝統が明るい夏至の夜を楽しむ素敵な方法であることは確か。きっと今後も受け継がれていくことでしょう。
友人と「ヌッベ」を楽しむ
クリスマスが家族で楽しむイベントなら、「ミッドサマーイブ」は友人と楽しむ日と言えるでしょう。この日は人々が集まって、いろいろな種類のニシンの酢漬け、新じゃが、ネギを入れたサワークリームなどを一緒に食べます。そして、忘れてはいけないのが「ヌッベ」です。
「ヌッベ」は、「スナップス」とも呼ばれるアルコール度数の高いスウェーデンの蒸留酒。原料にはじゃがいもが使われ、冷やして食卓に出されます。現在ヌッベには多くの種類があり、ほのかにレモンとエルダーフラワーが香るものから、ヨモギの苦みが感じられるものまで、さまざまなフレーバーを楽しめます。また、ミッドサマーイブのお祝いには歌が欠かせません。ヌッベを飲む前には必ず短い歌を歌ったり、ときには自分が経験したエピソードを歌詞に入れてアレンジしたりします。歌を歌い終わったら小さなショットグラスを掲げ、「SKÅL(スコール)」と言って乾杯します。夏至の長い夜は、こうしていつまでも続いていくのです。
花かんむりの作り方
花輪は夏至祭のメイポールに飾ったり、頭にかぶってみたりと楽しみ方はいろいろです。花の咲き乱れる季節にはぜひ伝統的な花かんむりを手作りしてみましょう。
愛され続ける花かんむり
何百年も前、花かんむりは装いを華やかにするものとして、結婚式にも使われていました。夏の間は美しい花が咲き誇り、お金もかかりません。花嫁用の高価な髪飾りには手が出せなくとも、花かんむりなら作ることができたのです。また花かんむりをドライフラワーにすると、いきいきとした夏のを思い出させ、寒い冬の間にも生命の息吹を感じることができます。
クリスマスの日に、浴槽の中に乾燥させた夏至の花を浮かべると幸運を呼ぶという言い伝えもあります。現在、花かんむりは子どもたちから年配の方々まで、男女問わずすべての人に愛される伝統となっています。昔は、花かんむりは女性がかぶるものでしたが、現代では誰がかぶっても構いません。
自分だけの花かんむりを作る
花かんむりの作り方にルールはありません。
葉だけを使う人もいれば、葉と花の両方を織り交ぜて作る人、あるいは花だけを使って作る人もいます。
まずは一般的な作り方を覚え、それから想像力をふくらませて自由に花かんむりを作ってみましょう。
花かんむりを作る方法はいくつかありますが、簡単なのは強度のある針金で土台となる円を作り、そこに花を加えていく方法です。次のものを準備しましょう。
- 強度のある太い針金(土台用)
- 花を付けるための細い針金
- さまざまな種類の花や葉(花は茎が短すぎないものを選ぶ)
- 布やサテンのリボン(あれば)
作り方
- 太い針金で円形を作り、頭に合わせて大きさを調整します。これが花かんむりの土台になります。
- 土台に細い針金を付け、花を加えていきます。
- 細い針金を茎の周りに巻きつけ、1本ずつ花を付けていきます。針金を巻きつけながら花と葉を交互に付け、これを繰り返します。
- 土台全体が花で覆われたら、巻きつける作業はおしまいです。あとは細い針金を隠して整えます。
- 好みに合わせて花かんむりをサテンのリボンで飾り、リボン結びを作って完成です。
花かんむりを作る際のポイントは挑戦を恐れないことです。ちょっと大きく作ってみたり、目立たせてみたり、楽しいものにしたりしてみましょう。花かんむり作りに正解も間違いもないのです。夏至の花を存分に使って思いのままに作り、自分だけのかんむりを楽しみましょう。
スポーツ休暇
スポーツ休暇とはスウェーデンの慣習で、2月の一週間、ほとんどの学校が休みになります。
社会人も休みを取る人が多く、人々は外で過ごして新鮮な空気を楽しみ、気分が沈みがちな月を乗り切るために気分転換をするのです。
「sportlov(スポーツロブ)」とは?
スポーツロブ=スポーツ休暇は学校で定められている休みのひとつです。
日本の春休みにあたる短い休暇で、スウェーデンでは2月に一週間ほど学校が休みになります。子どもたちは外で遊んだり、友達や家族との時間を楽しんだりします。
近年はスキーに出かけたり、外でソリ遊びをしたり、自然保護区の大自然の中でピクニックやハイキングを楽しんだりする家族が増えています。
スポーツ休暇は、冬のアクティビティやウィンタースポーツを楽しむにはうってつけの休暇で、なんとなく気分が沈みがちな2月に皆が待ち望む一週間なのです。
スポーツ休暇の起源
スポーツ休暇は1940年代頃から存在していますが、当初は、子どもたちを雪で遊ばせるという現在の目的とはまったく異なり、むしろ正反対のものでした。
第二次世界大戦が始まった頃、燃料や暖房機器の価格が大きく高騰し、学校は、お金と燃料の両方を節約するため、一週間の閉校に踏み切らざるを得なくなりました。
第二次世界大戦中は特に寒く厳しい冬であったため、学校を閉めることが、暖房の燃料不足と価格高騰への対応策になったのです。
スポーツ休暇の過ごし方
スポーツ休暇にはさまざまな楽しみ方があり、遠出をせずとも楽しむ方法もたくさんあります。
たとえば、自宅で家族とすてきな休暇を楽しみ、大げさな準備をせずに屋外で過ごすという方法もあります。
- 「pulkabacke(プルカバッケ)」に遊びに行く。
「pulkabacke」とは、ソリ遊びができる小さな丘のことです。
2月は丘が雪で覆われるため、家族みんなでソリ遊びを楽しめます。 - 冬のピクニックに行く。
魔法瓶にホットココアを注ぎ、必要なものをバッグに詰めたら、森や自然保護区に出かけて1日を過ごしましょう。新鮮な空気を楽しむためには、シナモンロールにホットドッグ、ブランケットに手袋まであると完璧です。 - 雪だるまを作る。
想像力を自由にふくらませてみましょう。雪の量が十分なら、雪の村や城を作ってみては? 等身大の馬や、ドーム型の雪の家を作るのも楽しそうです。雪が降っている日をうまく活用しましょう。 - 機会があればスキーに行く。
スキーは、スポーツ休暇の定番の過ごし方のひとつ。ゲレンデで雪の1日を楽しんだ後の爽快感に勝るものはありません。